生きても生きても雨

晴れの日は来なくても 続きはあるんだぜっ

何かに熱中したり本気になるということ~とよ田みのる『FLIP-FLAP』を読んで

 

 

 


Kindleでセールをやっていたということもあり、読んでみました。

 
とよ田みのるは、『友達100人できるかな』が素晴らしかったです。
 
この漫画は、ピンボールを題材にした漫画。
何にもない、日々を淡々と生きていくようなフツーの高校生深町くんが、卒業式に奮起して山田さんに告白。
なんと、山田さんからOK!
ただし!条件があります…?
 
それは、ゲームセンターのピンボールで、誰も抜くことのできないハイスコアを更新すること!
山田さんはピンボールが大好きな女の子だったのです!
 
それから深町くんは、ピンボールと関わっていくことになります。
山田さんから同じ条件を出され、ピンボールをしている彼氏候補の井森さん他、ゲームセンターの店長であり山田さんのおじいちゃん、色々な人と関わり、ピンボールをプレイしていきます。
 
その中でだんだん変わっていく深町くん。
ピンボールを通して、何かに熱中すること、何かを楽しむこと、誰かといっしょに何かをする歓び…それを知っていきます。
この漫画は、そういうものを見せてくれる漫画です。
 
何にも熱中できない、ただただ淡々と、惰性で生きている私の心には、よく刺さる漫画でした。
 
 
ここからは私の思いを混ぜて。
 
何かに本気で熱中できる人が、羨ましいです。
私は飽きっぽいし、何をやっても続かない。
何かに打ち込んでる人が、羨ましい。
そう思って、だらだら生きています。つまらない人生です。
 
私なりに、この漫画を通して、どうしたら何かに熱中することができるのか、考えてみました。
 
ピンボールは、無意味なゲームです。
球を弾いて、ハイスコアを目指すだけ。ハイスコア更新しても、それがなんなの?
この漫画では、ハイスコア更新すれば付き合えると条件がありますが、それも冗談のようなものでした。
こんな無意味なゲームをなぜ続けるのか?それのひとつの答えが、楽しいからということだと思います。
ただただ楽しいから。
 
でも、きっとそれだけじゃ、飽きちゃうと思いました。
特に現代は、娯楽で溢れかえっています。
漫画・アニメ・ゲーム・本・音楽などなど…楽しいことがいっぱいです。
 
何かに熱中して、それを続けていくためには、他の条件がある。
 
それは、誰かといっしょにやるということ。
そしてそういう自分を受け入れてくれる場所があるということ。
 
ピンボールをシングルプレイするときは孤独ですが、深町くんはひとりではありませんでした。
山田さん、店長、井森さんらゲーセン仲間。
みんなでゲームセンターに集まり、大会に出たり、アメリカ・シカゴのピンボールエキスポに行ったりします。
 
深町くん自身がピンボールのセンスがあり、その面白さにハマっていったとしても、ひとりでは続けられなかったんじゃないでしょうか。
自分を受け入れてくれる仲間がいること、そういう場所があること。
何かを続けていくためには、そういうことが必要なんだと、他の部活漫画やリアルの人たちを見て、思います。
 
深町くんが、ハイスコアを抜けないと「この1年は全くの無駄」と言ったのに対し、
 
山田さんは「この1年は楽しかった」と言います。
 
また、お金が無くなった深町くんに、「金なら俺たちが貸す」と井森さんやゲーセン仲間がお金を貸すシーン。
 
「そんなことして僕がハイスコアを抜いたら、僕が山田さんと付き合うことになり、みんなの努力も無意味じゃないか」と言う深町くん。
 
それにたいして、
 
「無意味じゃないさ
 
この一年 深町くんと一緒に遊んで
 
楽しかったよ
 
 
できるならハイスコアを抜いたあともまた遊びたいね、という井森さん。
 
ここはもう号泣ですよ。
今も読み返して泣きながらこれを書いています。
 
 
何かに熱中すること、誰かといっしょに遊ぶこと、その歓びを教えてくれる本当に良い漫画です。
 
あと作中で出てきた好きな言葉。
 
 
本気でやってる人間は
 
それだけで人を魅きつけるんです!!
 
 
これは心に刺さった。
うまくなくても、本気でやってる人はかっこいいもの。
なーんにもやってない人間に、人は魅かれない。
 
 
今の私には、熱中できるものはないし、仲間もいないし居場所もないけれど、あきらめずにそういうものを探したいと思います。
 
 
楽しい未来にしたいな。今からでも。